横浜の結婚相談所 婚活サロン ブーケトス石塚です。
先日の「成婚者さんのお話を聞く会」で、
「初デートでそんなに踏み込んだ話をしているの?」
とびっくりされた会員様が多かったです。
相手へ踏み込む際の話題や、タイミングなどが難しいという質問が多いのですが、
「どんなテーマの話をしたか」より「心が通い合う」ことのほうが大事なんですね。
お互いの心が通い合う人間関係を作れたなら、あとはどんな話をしても大丈夫。
どんな話をしても大丈夫という安心感が生まれて初めて、結婚を意識できるのです。
踏み込んだ話の例
たとえば山田君がAさん、Bさんと同時にデートをしていたとしましょう、
Aさんとの会話
Aさんとの会話。
「このパンケーキおいしいですね。ふわふわですね。
私もよく、パンケーキもつくるんですけど、こんなにとろとろにならないですね。粉の配合なのかな。
もし結婚したら、朝ご飯はパンを焼きたいなって思ってますが、山田君はパン派ですか?
次は、何したいですか?あみつとか食べに行きましょうか?」
Bさんとの会話
「小学校の思い出と言えば、キャンプですよね。山田君は学校のキャンプどこ行きました?私は森の家で。
・・・そうそう、でも、ちょっと切ない思い出があって。
クラスでね。いじめられている子がいたんですよ。どんくさくって、勉強もできなくて、みんながくすくす笑う、みたいな。
でね、ある日、またその子がからかわれて「みんなそんなこと言うのやめようよ」といったの。
そうしたら、先生が私をお世話係に任命して。机も隣だし、班も一緒で、一緒に行動するようにって。
内心、めんどくさい、なんで私が、って思ったよ。
で、キャンプの日もいろいろわたしにくっついてくるから、もうくっついてこないでって言ったら、大泣きしちゃってね。
それ見て私もイライラして大泣きして、先生に『〇〇ちゃんが、たたいてきた』って嘘ついたの。
〇〇ちゃん、びっくりしてたよ。あの目は忘れられないな。翌日から、学校も休みがちになってね。
私、なんてひどいことしたんだろうって。〇〇ちゃんにとって私しか頼れる人がいなかったのに。
わたしは表面上はいい子で通ってるけど。中身はほんとダメな奴なの。自分でも最悪だと思う。
暗い話してごめん!キャンプっていうと、ちくっとする感じがあるんだよね~」
「自己開示」とは
さて、どうでしょうか?
Aさんとの会話、Bさんとの会話、圧倒的に会話の「濃さ」が違いますよね。
Bさんは思い切って、自分をさらけ出してみている。
「わたしって、こんな人間なんだ」という自己開示をされています。
心の奥底でずっとずっと悔やんでいる出来事、自分の「き・も・ち」を相手と共有されています。
Bさんの話のテーマやコンテンツがどうという問題ではなく、「自己開示をした」人間を人は信頼します。
心理学では「報返性の法則」があり、自己開示をしてくれた人間には同じくらい自分も自己開示をしようとなります。
山田君がここで、ドンびくという選択をするかもしれません。その時は終わってしかるべきです。
逆に山田君も自己開示や、Bさんの話してくれた「き・も・ち」について、今自分が感じたことを伝えれば、お二人の信頼はぐっと増すでしょう。
「き・も・ち」と「き・も・ち」のやり取り。これが心の通わせ合いです。
「中学生」デート
「私は友達も多いし、会社の同僚とも仲良くしてます。コミュニケーション能力あります♪」という子が、
案外デートでは「パンケーキふわふわ」みたいな話しかしないんですよね。
本当の自分を見せず、よそよそしい、軽いつきあいしかしてないんだね。
大人のお付き合いではなく、これは中学生レベルのデート。
今の中学生のほうが、進路の相談とかで深い話をしているかもね^^;
デートは「お悩み相談会」ではない
また、このアドバイスを聞いて
「そうか、自分のコンプレックスを話すんだな」とか「暗い話をしていいんだな」とかになるんですが、それもちがうぞ~。
デートなのにお悩み相談会にするんじゃないぞ~。
自己開示しても、共感してもらえないということなんて山ほどある。
自分の話題が続いてしまったり、白けたかんじになったら、話題を切り上げよう。
自己開示のタイミング
じゃあ、どのタイミングからこんな自己開示をしていったらよいのか、ということですが。
二人きりでしっとり話ができる雰囲気だったり、緊張がほどけてきたころ合いだったり、ムードや空気感を意識してみましょう。
「ふとこの人に話してみたい」「この人なら自己開示しても大丈夫」という、きもちになったときがタイミングです。
夫との初デートの会話
そんな石塚も、今の夫との初デートの日。
ふとした時に仕事の話になりました。
「私さぁ、派遣から試験受けて、正社員になったじゃん。だから結局、「元派遣さん」という目で見てくる人もいるよね。ちょっと言動で差をつけてくる人とかいるからさ。あー期待されてないなって思うよ」
と話したら、
「そんなことないよ!外部から入社してくる人の方がよっぽど優秀だよ。あかりさんはすごい優秀だと思う!そのまま頑張ればいいんだよ!」
と力強く励ましてくれました。
派遣から正社員になったコンプレックスは、誰にも明かしたことがなく、胸の内にしまっていたきもちだったのですが、夫には思わず話せてしまい、そこから、いろいろな話をしました。
夫は夫で、小学校の時は今とは似ても似つかない悪ガキだったらしく、口より先に手が出るという問題児。その時の苦いトラブルを話してくれました。
私はずっと婚活をしていて、「今日はどう話の展開をもってこうか」「次誘われるか」とそんなことばかり考えて人と相対していたのに、
夫にたいしては無防備で、ただあるがまま、自分の誰にも話したことのないような話をできてしまった。
(夫のことはこの段階で、男として好きじゃなかったので)
その時に「好き」の感情が芽生えたかというとそうでもないんですが。
「なんなんだろう、あの人」という不思議の気持ちのほうが強かったです。
「自己開示」は誰もが課題だと感じている
自己開示、って誰にとっても課題ですね。
婚活って、マッチングなので、自己開示して相手が合わないと思えば去っていくってこともありますし。
相手に去られると「本当の自分がだめなのかな」という思いがますます強化されちゃうしね。ますます「自分じゃない者になろう」としてしまう。
でもいつまでも「パンケーキふわふわ」の話ばかりでは、二人の仲は進展しないし、
「パンケーキふわふわですが、将来はどこに住みたいですか?」のように形だけ先走ってしまうのも失敗ね。
成婚者さんの「踏み込んだお話をしました」の形だけマネしちゃうから、うまくいかないね。
心を閉じだ状態で何をお話しても、それは上滑りして軽薄になってしまうのです。
自分のことをさらけ出す強さをもつこと。それが自己肯定感。
自分のことをさらけ出すのが先。
そして、自分のことをさらけ出してもよいと思える強さが先。
だから、何よりも「自分はそのままで愛される存在である」という自己肯定感こそが、大事。
まず自分を愛することが、他人を大事にできることにつながるんです。
次のお見合いは、練習だと思ったらいいよ。あなたの「き・も・ち」を何かお話してみよう。